Mac Proフルスペックと同じスペックのPC は作れるのか。
これは結論から言うと不可能です。
なぜなら、Macを構成しているパーツは多くが専用部品又は専用設計でできており市販されていないものが多く存在します。
また、公表されているスペックに該当する製品があったとしても細かい仕様が発表されていないパーツの多くあり『まったく同じ』かどうかわからないものもあります。
このようなことからMacProと同等の自作PC を作ることは不可能なようです。
一番近い性能の自作PC を作ったらいくらかかるのか。
CPU
Appleから公表されている情報を見るとどうやらintel xeon w 3275Mが該当するようです。
比較してみるとこんな感じです
製品 | Mac Pro 搭載COU | Xeon W-3275M |
基本クロック | 2.5GHz | 2.5GHz |
コア、スレッド | 28コア、56スレッド | 28コア、56スレッド |
Turbo Boost使用時最大クロック | 4.4GHz | 4.4GHz |
キャッシュ | 66.5MB | 38.5MB |
対応最高メモリクロック | 2933MHz | 2933MHz |
このように表で比較するとわかりますがキャッシュ以外の使用は同じです。
キャッシュも同じものを探しましたが見つからなかったので専用おそらくMAC専用設計のCPUになっているようです。
Xeon w-3275はMがついている型番のものとついていないものがありますがそれぞれメモリの最大容量が変わります。
M無しが最大1TB、M付きが2TBになっています。MAC Proは最大ンメモリが1.5TBなことから一番同等性能を求めるなら『Xeon W-3275M』が一番近い製品になります。
値段は「価格.com」最安で¥967,999となっています。
マザーボード
上記でご紹介したCPUに対応したマザーボードは僕が調べた限り3種類存在します。
いずれもASUSから発売されているもので使用を見るとMAC Proを完全に再現できるスペックのものはありませんでした。
Xeon w-3275Mが使用できるマザーボードはPro WS C621-64L SAGE/10G、Pro WS C621-64L SAGE、ROG DOMINUS EXTREMEの三種類があります。
Mac Proの特徴といえば最大1.5TBのメモリが話題になりました。
そのメモリをできるだけ再現すべく今回は『Pro WS C621-64L SAGE/10G』を採用します。
価格は『価格.com』で最安:¥107,000円となっています。
メモリ
Mac Pro の特徴といえば大きく話題になった最大1.5TBもの超大容量メモリだと思います。Appleによると一枚128GBのメモリを12本も搭載しているようです。
これを実現できる市販のメモリを調べた結果個人で一番カンタンに手に入るものがこちらのCrusialから発売されてい『CT128G4ZFE426S』という製品になります。
他にも同等の性能のものが存在はするようですが型番すら分からなかったのでこちらのメモリを採用することにします。
こちらは『通販PC4U』の最安値で一枚当たり¥36,3479となっており、12枚1.5TBにすると¥4,361,478となります。
グラボ(GPU)
さて、続いてグラフィックボートですが、Appleの製品情報によると『AMD RADEON VEGA II』になっていることから専用に開発されたGPUが搭載されていることがわかります。
また、MAC Proには1枚のグラフィックボードに2つのGPUが搭載されたものが2枚搭載されてます。つまり合計4つものGPUが搭載されていることになります。
自作PCではSLIなどにより2枚のグラボを搭載することはできますが2つのGPUを持つ製品は発売されていないことから最大でもMAC Pro の半分しか搭載できません。
というわけで現在発売されているAMDGPUのフラッグシップモデル『RADEON VII』を2枚搭載することにします。
製品としてはAsrockから発売されているものを選択しました。
価格は『Amazon』で一つ¥121,080を二つで¥242,160になります。
ストレージ
Mac Proのストレージは最大8TBのSSDを搭載しており、スペック上の転送速度はシーケンシャルリード・シーケンシャルライトともに最大3.4GB/sを誇っています。
一方、自作PCのSSDには、M.2のSSDでPCIe4.0*4の規格で制作されたSSDでの最大速度はシーケンシャルリードで5.0GB/s、シーケンシャルライトは4.4GB/sと、Mac Proに搭載されているものより性能の良いものが発売されています。
しかし、当然お値段もなかなかのものになってしまうので今回はなるべく、性能の近いものを調べたのでご紹介します。
調べてみると一番近い性能を持っているのはシリコンパワーから発売されている『SP001TBP34A80M28』という製品になるようです。
性能は最大シーケンシャルリードは3.4GB/sシーケンシャルライトは3.0GB/sというMac Proに搭載されているものと比べて遜色ない性能となっています。
値段は2TBが一枚当たり¥41,281となっておりMac Proの最大と同じ要領の8TBにしようとすると¥125,124になります。
さらに、ご紹介したマザーボードではM.2スロットが不足しているためPCIeスロットをM.2スロットに変換するためにアイネックスから発売されている『AIF-06A』を二枚使用して合計4枚M.2スロットを追加して使用します。
この製品が一枚当たり¥1,664になり二枚で¥3,328になります
ということでストレージは合計で¥45,542になります。
ケース
MacProは大根おろしのようなケースが印象的だと思います。
自作PCには様々なケースがあります、中身だけを追求するならここまでで十分ですがどうせなら外見まで近づけようということで探してみました。
そして見つけたのがこちらの『Dune Pro』です。
こちらは海外で売られている製品になります。E-ATXまで対応でまさにMac Pro のような見た目の自作PCを組むことができます。
お値段は日本円で¥29,904円になっています。
電源
最後に電源ですがこの規模になると計算用のサイトなどでは検索が困難です、ということで電源容量1500Wで80Plus認証ゴールドを獲得しているENERMAXのEMR1500EWTを採用します。
こちらのお値段はAmazonで¥42,214となっています。
まとめ
さてここまでご紹介してきた製品を実際に購入しようとするといくらになるのでしょうか。
結果以下のようになりました。
CPU | XeonW-3275M | *1 | 967,999 |
マザーボード | Pri WS C62164L SAGE/10GB | *1 | 107,000 |
メモリ | CT128GG4ZFE426S | *12 | 4,361,748 |
グラフィックボード | Asrock Radeon VII | *2 | 242,160 |
SSD | SP002TBP34A80M28 | *4 | 165,124 |
m.2拡張カード | AIF-06A | *2 | 3,328 |
ケース | Dune Pro | *1 | 30,003 |
電源 | EMR1500EWT | *1 | 42,214 |
合計 | 5,919,576 |
そしてMac Proのフルスペックが¥5,189,800(周辺機、ソフト、有料サービス無し)となっており結果としてMac Proのほうが高いという驚くべき結果になりました。
しかし、表をご覧いただければわかるというり、自作PCのほうは圧倒的にメモリの値段が多くのを占めており、メモリの容量さえ妥協すればMac Pro より圧倒的に安く近い性能のパソコンを組むことができます。
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